今年こそ!家族を味方につけて新居のキレイさをキープ!毎日の掃除

2025.01.01 | お掃除

新しい年がスタートしました。年末年始の大掃除はお済みですか? 大掃除をするたびに実感するのは、日々の掃除がいかに大切かということですよね。

また、家族の中の1人が掃除を抱えてしまうのも大きな負担になってしまいますよね。
家族みんなが参加しやすく、かつ効率よく、効果的に、新居のピカピカをキープできる毎日のお掃除ポイントを「日本清掃収納協会 清掃マイスター1級」の木下衣子さんに教えてもらいました。

掃除の年間計画を立てましょう

年末はなんとなく大掃除…という固定概念を見直してみませんか。四季おりおりの気候は、お掃除にも利用できます。

〈春〉
気候が良く掃除がしやすい時期。水仕事もしやすくなります。台所の換気扇はこの時期の掃除がおすすめ。
〈夏〉
日照時間が長く、外回りの清掃に向く。外壁やベランダ、網戸など。洗濯物が増えるので、洗濯機の清掃も。
〈秋〉
フローリングのワックスは冬に乾きにくくなるので、秋にしておく。窓を全開にできる気温のうちに、お風呂場のカビ取りを済ませる。
〈冬〉
一年で一番汚れが落ちにくい時期。年末は軽く窓ふき程度で。気温の低さを活かした冷蔵庫の清掃がおすすめ。

こうしてみると「年末に大掃除」はかなり難易度が高いことがわかります。年末は忙しいので、ぜひ秋の行楽シーズンに1日、大掃除をしてみてください。汚れが緩み、作業もしやすい気候を活用しましょう。

掃除する場所を「見える化」

次は家の中のどこを掃除するのか、家族みんながパッと見て分かるための工夫です。

季節ごとの計画に、場所の要素を加えると表のようになります。これがあると、やり忘れもなくなりますね。

掃除の頻度や、どんな場所をどのサイクルで掃除しているかを家族に知ってもらえることも、重要なポイント。掃除は他人事ではないこと、家を大切にしたいという思いを、家族で共有できればなお良いですね♪

子どものやる気を引き出すアイテム

いろいろと計画して準備しても、いざお掃除の話題になると、「面倒」「後にしよう」という空気になってしまいがち。家族、とくに子どもが関心を持つには、どんな動機付けをすればよいでしょう。

木下さんのいちおしは、ショッピングモールのトイレなどで見かける清掃チェック表です。

上記のような「お掃除表」とかわいいスタンプを用意したら、がぜんやる気が出そう! スタンプを貯めたらご褒美…というのも良いですね。

汚れをためない、1日15分の「お掃除タイム」

汚れに気づいても、ついつい後回しにしがち…ならば毎日15分、家族みんなで掃除をしてみませんか。木下さんによると「経験から言って、15分なら人は集中してお掃除できるものなのです」とのこと。
おすすめのタイミングは、夜寝る前や、出かける前に15分。朝起きたときや帰宅後に、部屋がきれいだと気持ちよく次の準備に取り掛かることができます。

乾いた汚れは乾いたままで!

汚れの一番基本的な分類は「乾いているか、湿っているか」ということ。「意外と知られていない掃除の基本ルールで、『乾いた汚れは乾いたままで』が原則なんです」と木下さん。

例えば
●棚の上のほこり
●トイレの床に落ちたトイレットペーパーの細かな紙くず
●玄関タタキの土ぼこり

などを、ぬれたぞうきんで拭くのはご法度。細かな粒が筋状に残って、余計に汚れが目立ってしまいます。そこで有効なのは、からぶきやほうきで掃くといった掃除法。乾いた汚れは水気を使わず掃除しましょう。

酸性?アルカリ性?掃除の洗剤選び

身近な汚れも、実は「酸性」か「アルカリ性」かに分けることができ、それぞれによって適した洗剤が異なります。

中性洗剤はどちらにも有効な分、効果は軽め。しっかり落としたいときは、汚れの性質によって洗剤を使い分けるのがおすすめです。

ゴールは「キレイ」までの道のりにある

「キレイになった…!」と思ったそばから散らかって、ゲンナリしてしまうこと、ありませんか?特に子育て中の片付けは至難の業。「子どもに掃除を身につけさせたい」と願っても、一緒に掃除をする時間が取れるのは休日くらい。子どもと一緒のペースでは、結局片付かないまま…ということもよくあります。

掃除には基本ルールがあります。衛生的で片付いた環境は、安全な子育てにも大切。でも実は、目指す「キレイ」はひとつではありません。ゴールはおうちごと、状況ごとに異なります。

SNSですっきり片付いたお宅を目にし、憧れや焦りを感じることもあると思いますが、そもそもおうちはプライベートゾーン。本当は、他と比べるところではないんですよね。

「次の人」を、迎える気持ちで

例えば、大掃除は新年の年神様をお迎えするために行いますよね。家族に対しても同じ。次に使う誰かのことを考え、迎え入れるという視点になれば、無理なく『キレイ』が続くのではないでしょうか。

自分が汚したらひと拭き―。それは次の人が困らないためのちょっとした心遣いです。
「お友達の家にお邪魔してトイレを使ったら、汚れてないか振り返って確かめますよね。同じように家族同士でも気持ちよくバトンタッチしたいもの。そのための環境を整えてみてください。

さらに大切なのが、「暮らしていれば、必ず汚れる」という前提をしっかり共有すること。
「特に、子どもさんが『汚しちゃった…』と伝えてきたときは重要。怒ってしまったら、次からは汚れが放置されてしまうかもしれません。

居心地のよさをつくる掃除

「汚れやゴミは家族の健康のバロメーターでもあるんです」と木下さん。確かに、鼻をかんだティッシュがたくさんあれば「風邪気味かな?」と気づきますよね。
家族と一緒に掃除をしていたら、思わぬ悩みを打ち明けてくれることだってあります。
部屋がキレイに居心地よくなる様子を見ていると、自分の心もすっきりさせたくなるのかもしれませんね。

お掃除はコミュニケーション。単なる『キレイ』がゴールではありません。

『キレイ』の奥にある愛情や思いやりを伝えるためにこそ、お掃除はある。そのことを忘れずに、新築したおうちを居心地の良い『わが家』へ育てていってください。
どんなときも「おかえりなさい」と迎える気持ちをカタチにする。それが、掃除の極意なのかもしれません。

 

今回のSpecialist 日本清掃収納協会認定講師 清掃マイスター1級
木下衣子(きのした きぬこ) さん

「認定講師」資格を持つ清掃マイスター。
「掃除はコミュニケーション」を合言葉に、おもてなしの心が伝わる、効果的なお掃除の方法を教えています。自身の子育て後、清掃マイスターをはじめキャリアコンサルタントやマナー講師などさまざまな資格を取得。幅広い知見と豊富な話題で彩られた講座が人気です。


関連記事