真新しい新居、いつまでもキレイに保ちたいですよね。毎日の掃除をもっと効率よく、効果的にして、ピカピカをキープしましょう。 「日本清掃収納協会 清掃マイスター1級」の木下衣子さんに、掃除のポイントを教えてもらいました。
2回目の今回は、汚れをためないおすすめの習慣をご紹介。1日15分の「お掃除タイム」と便利な小道具で、気づいたらすぐきれい&見落としナシの掃除環境をつくりましょう!
汚れをためない、15分の「お掃除タイム」
汚れに気づいても、ついつい後回しにしがち…ならば毎日15分、家族みんなで掃除をしてみませんか。木下さんによると「経験から言って、15分なら人は集中してお掃除できるものなのです」とのこと。
おすすめのタイミングは、夜寝る前や、出かける前に15分。朝起きたときや帰宅後に、部屋がきれいだと気持ちよく次の準備に取り掛かることができます。また、好きなテレビ番組の始まる前や、一仕事終えてティータイムする前も良いですね。お楽しみやリラックスタイムが後にあると思えば、ひと頑張りできそうです。

掃除する場所は、曜日によってルーティンを作ってしまいましょう!火曜日は火の回り、水曜日は水回りなど、自分なりの覚えやすいルールがあると便利。ちょっとしたスキマ時間ができたら、曜日ごとに決めた場所を15分、パパっと掃除をしてみてください。この積み重ねで、家じゅうをまんべんなくきれいにすることができます。
何回か繰り返すうちに、余裕のある曜日や汚れのたまりやすい場所が自然とつかめてくるはずです。家族構成や仕事、子どもの年齢などに合わせ、ルーティンは見直してくださいね。
汚れがたまってからの掃除は、やり始めるとつい「ここも」「あそこも!」と、どんどん時間が伸びてしまいがちです。ぐったりするほど掃除した…なんてことにならないためにも、日々の「15分」を意識して習慣化させましょう!

そのためには「最初は毎日できなくても大丈夫」くらいの気持ちで取り組むのがベスト。苦にならない範囲でキレイをキープしておけば、結果的に大掛かりな掃除をぐんと減らせたことに気づく日が必ず来ます。
「散らからない習慣ができたら、時間だけでなく気持ちにも余裕が出てきますよ」と木下さん。まとまった時間を自分の好きなことに使うためにも、スキマ時間を活用したいですね。
水垢撃退!洗剤いらずの便利グッズを手作りで
時間を有効活用するには、使い捨てグッズが最適。不要品で手作りすれば、コストもかからずエコですよね。例えば、木下さんおすすめの水垢対策グッズ「古ストッキングを切って三つ編みにしたもの」(下図参照)は、少し水を付けてこすれば、ステンレスの蛇口やシンクがピッカピカになります。洗剤いらずのうえ、子どもの手にも優しい柔らかさなので、お風呂に入ったときに遊びながら掃除ができちゃいます。
掃除道具は、置く場所から考える
「汚れをためないためには、お掃除道具が手近にある環境が大事なんです」と木下さん。上記の水垢対策グッズも、水回りにストックするのがベスト。気になったときにサッと使える便利な道具を、場所ごとに提案してもらいました。
〈玄関〉ウエス(ぼろ布)、ほうき、ちりとり
〈洗面台〉化粧用のコットンを使った後にちょっとした汚れ落としに使う。綿棒も排水口の穴をちょっときれいにしてから捨てる。「歯ブラシを交換するタイミングで、捨てる前に排水口を掃除、というのも◎。不用品も立派なお掃除道具です」。
〈リビング〉毛ばたきキッチン…メラミンスポンジ、三つ編みにしたストッキング、マイクロファイバークロス
〈窓の近く〉古タオル、歯ブラシ、使わなくなったカード(溝の汚れをこすって落とす)
〈お風呂〉スクイージー(水切り)、三つ編みにしたストッキング、Jブラシ(先がJの字に曲がったブラシ)
〈寝室〉ハンディタイプの粘着クリーナー:「手ではたくだけでは、ホコリは取れません。寝具の衛生には粘着タイプが一番です」。
急な来客!15分でお掃除するなら
日々ちょこちょこ掃除をしていても、急な来客には焦ってしまうもの。「そんなときは玄関、トイレ、リビングを集中的にきれいにして」と木下さん。ゲストが来ることを想定して、予行練習をやってみましょう♪
① 窓と玄関扉を開け、靴箱の上とタタキを掃除
② トイレも窓を開けて(窓がある場合)掃除
③ リビングのテーブル上にあるものを片付け、床を掃除

上記3カ所を掃除して窓や扉を閉めると、だいたい15分くらいになります。余裕があれば、お客様が直接触れるドアノブやインターフォンを拭き、ソファなどに消臭剤をスプレーするなど、匂い対策ができるとさらにGOOD。
いざというときに慌てないための必殺アイテムもありますよ。それは「とりあえずボックス」。木下さんによると、
・普段は何も入れない
・急いで片付ける際、ポンポンとモノを入れられる大きさ
という条件を満たす箱を準備すれば良いそう。

慌てて放り込んだモノをボックスから出すときに「これはいる?いらない?」と考えることで、ついでに不用品を整理できるのもメリットです。急な来客を「モノを減らすチャンス」に変えるなんて、目からウロコ!のアイデアですね。
取材ライターのつぶやき
おうち時間が増えた昨今、家のキレイをいかに効率よくキープできるかが、かつてなく重要になっているように感じます。家族みんなで掃除するには、掃除を大ごとにせず「サクッと終わらせよう」とみんなが思えることが大切。15分なら、きっとわが子も一緒にできるはず。私もますます家族を巻き込んでいきたいと思いました!
今回のSpecialist
日本清掃収納協会認定講師 清掃マイスター1級
木下衣子(きのした きぬこ) さん

「認定講師」資格を持つ清掃マイスター。
「掃除はコミュニケーション」を合言葉に、おもてなしの心が伝わる、効果的なお掃除の方法を教えています。自身の子育て後、清掃マイスターをはじめキャリアコンサルタントやマナー講師などさまざまな資格を取得。幅広い知見と豊富な話題で彩られた講座が人気です。
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