【column】料理/電子レンジや圧力鍋で時短クッキング1

2025.06.25 | お料理

毎日の食事づくりは出来るだけ簡単にしたいもの。だけど健康のためには、少しでもおいしくて栄養のあるものを食べたいですよね。
そこで、料理教室を主宰する「R.Kitchen」の斉藤吏予子さんに、電子レンジや圧力鍋を活用した時短レシピを教えてもらいました。いろいろな工程を上手に省きながら、満足度の高いメニューを作りましょう♪

圧力鍋や電子レンジを使うコツをおさらい

時短に役立つ調理器具といえば、圧力鍋と電子レンジ。上手に使いこなせば、短い時間で手間をかけずに食材に火を通し、味をしみこませることができます。

圧力鍋

圧力鍋は、ふたを密封して鍋の中の圧力を上げ、沸点を上げることで高温調理をするもの。
「圧力鍋には多彩なデザインやブランドのものがあります。調理する上で注目してほしいポイントは、圧力鍋のタイプとパワーです」と斉藤さん。

電子レンジ

電子レンジは加熱ムラができやすいため、気をつけたいポイントがいくつかあります。

・材料の大きさや厚さをそろえる。
・途中でひっくり返して全体を加熱する。
・野菜をゆでる場合は水を張るのではなく、洗った時の水気を残しておく。
・耐熱皿の平皿に重ならないように並べる。
・ラップはゆったりかけ、何重にも重ねない。

では早速、レシピを紹介します♪

厚揚げの豚バラ巻照り煮 【時短ポイント:電子レンジで手間を省く】

所要時間:10分程度

豚バラ肉で厚揚げを巻いて、調味料と一緒にレンジで調理。肉を厚揚げに巻くことで簡単にボリュームアップできて、タレにとろみをつける手間も不要です。

材料 (4人分)
厚揚げ:4個
豚バラ肉:16枚
片栗粉 :適宜
A しょうゆ:大さじ4
  砂糖:大さじ4
  酒:大さじ4
  みりん:大さじ4

作り方
(1)Aをボウルに入れて合わせる。
厚揚げを4等分して、周囲に豚バラ肉を巻く。巻いたら、全体に片栗粉を薄くつける

〈POINT〉
片栗粉をつけすぎるとタレが固くなるので、少量を薄くつける
(2)耐熱皿に1を並べ、Aをかける。
(3)2の耐熱皿にラップをして、電子レンジ600wで3分加熱。ひっくり返して再び1分加熱する。

〈POINT〉
加熱ムラが出ないように、必ずひっくり返して1分加熱

卵と海老とブロッコリーのミモザサラダ

所要時間:20分程度(ゆで卵がある場合は10分程度)

ゆで卵とエビを使った、ごちそうサラダです。

材料 (4人分)
ブロッコリー:1/2束
卵:4個
海老(冷凍のエビでもOK):8尾
マヨネーズ:適量
塩コショウ:適量
ドライパセリ:適宜

作り方
(1)鍋に水を入れ、卵を入れて火にかける。水が沸騰したら弱火にして13分ゆでる。
ゆで卵を作る間に、ブロッコリーを子房に分ける。海老の背ワタを取り除き、 塩水で洗って軽く塩をふる。
   
〈POINT〉
冷凍のエビを使用する場合は、うまみを逃がさないように塩分3%濃度の水に浸けて解凍しておく
(2)海老とブロッコリーを2分程度中火でゆでる。海老とブロッコリーを一緒にゆでる場合は、ブロッコリーはなるべく海老と同じくらいの大きさに切る。
(3)ゆで卵の殻をむき、黄身を取り出して、2個分を飾り用におろし金で細かくすりおろす。おろし金がない場合は、ざるや味噌こしの目に黄身を押し付けて細かくする。
(4)残りのゆで卵をざっくりと6等分くらいの大きさに切る。海老とブロッコリーは水気を取っておく。
(5)(4)をボウルに入れ、塩コショウとマヨネーズで和える。
(6)(5)に(3)で細かくした黄身を散らして、パセリで彩りを加えて完成

【時短ポイント:圧力鍋でゆで卵を作り置き】
卵を買ってきたら、圧力鍋でゆで卵を作っておくと副菜や付け合わせにすぐ使えて便利。サンドウィッチやおでんなど、大量にゆで卵を作りたい時にも活用できます。

〈圧力鍋でゆで卵〉

① 圧力鍋に深さ2cmまで水を入れ、「蒸し簾」を置く。常温に戻した卵を入れ、蓋をして強火にかける。
②圧力がかかったら、140 kPaの場合はすぐに火を止める。 80kPaの場合は弱火で2分加熱して火を止める

けんちん汁【時短ポイント:圧力鍋で加熱時間短縮】

所要時間:15分程度

下ごしらえした材料を圧力鍋に入れ、火が通った後に味をととのえます。市販のカット野菜を使えば、さらに簡単!

材料(4人分)
大根:200g
にんじん:50g
ごぼう:40g
じゃがいも:50g

干し椎茸(こうしん):中2枚 
こんにゃく:1枚

春雨:20g
水:1リットル
白だし:大さじ2・1/2
しょうゆ:少々

※カット野菜(根菜)を使ってもOK

作り方
(1)耐熱ボウルに干し椎茸と、椎茸がかぶる程度の水(分量外)を入れて、砂糖をひとつまみ入れる。電子レンジ600wで2分~3分加熱して、余熱で水分をしっかり吸わせる。
固い軸の部分は取り除き、かさの部分だけを細切りにする。


〈POINT〉
干し椎茸には、肉厚な「どんこ」と、かさが開いた「こうしん」の2種類があり、「こうしん」の方がより短い時間で戻すことができます

(2)大根、にんじんは厚さ5mmのいちょう切りにする。
ごぼうは厚さ5㎜の斜め切りにして、水(分量外)に浸けてアクを抜く。
じゃがいもは小さめの一口大に切る。
こんにゃくは一口大にちぎり、熱湯をかけてアク抜きをする。
(3)圧力鍋に野菜を入れ、水を加える。ふたをして80kPaにセットして加熱する。

〈POINT〉
根菜類は、市販のカット野菜を使うと、より時間短縮できます。
下ごしらえした干し椎茸とこんにゃく、他の野菜と一緒に圧力鍋に入れればOK

(4)調圧スイッチの上部から蒸気が勢いよく出たら弱火で1分煮て火を止める。
(5)安全弁が下りたら、ふたを開ける。
(6)火を止めてから白だし、春雨を入れる。蓋をせずに中火にかけ、春雨が柔らかくなったら火を止める。

〈POINT〉
圧力鍋を使用しない場合は、水に(1)を入れて沸騰する直前にアクを取ります。材料が柔らかくなるまで、およそ10~15分煮込んで、白だしと春雨を入れて完成。

取材ライターのつぶやき

早速、厚揚げの豚バラ巻照り煮を作ったところ、家族にも好評でした。短時間で作ろうとすると、ついワンパターンの自己流レシピになってしまいがちですが、調味料や便利な道具を活用した新しいレパートリーを広げていきたいと思いました。

今回のSpecialist 斉藤 吏予子(さいとう りよこ)さん さん

家庭料理の教室「R.kitchen」主宰。電子レンジや圧力鍋などを活用した料理レッスンや、働く人に向けた栄養指導、セミナー、メディア出演など幅広く活動。
野菜コーディネーター(ホールフード協会主催)、NPO日本食育インストラクター、Wonder chef公式アンバサダー。


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