【column】家電ライターが教える!お手入れしやすい家電:掃除機編

2025.09.24 | 家具・家電

2023年に「新居で使いたい便利家電」というテーマで、5つの記事を公開しました。(過去の記事はこちら
2年ぶりとなる今回も、自宅に300を超える家電を所有し、実際に使用しながら「家電の便利さ」を各種メディアで伝えている、家電ライターの田中真紀子さんにご指南いただき、いま知っておきたい家電情報を全4回でお届けします。最終回は“お手入れしやすい家電”掃除機編です。

※価格は執筆時、編集部調べ

最近の掃除機について

読者のみなさんもご存知とは思いますが、掃除機はコード付きのいわゆる「キャニスター型」から、スティック型のコードレスタイプへの移行が着々と進んでいます。日本電気工業会(JEMA)によると2023年度の出荷台数のうち7割がコードレスです。「コードレスも登場した当初は、吸引力やバッテリーの持ちなど様々な問題がありましたが、今はリチウムイオンバッテリーを搭載し、モーターを進化させることで、メイン機として十分な機能を備えているものが増えています」と田中さん。

また、近年注目されているのは、「ゴミ捨てが簡単」であるかどうか。田中さん曰く「ダイソンの登場で注目されたフィルターレスのサイクロン式は、吸引力は持続しますがゴミ捨ての際にホコリが舞い散り咳き込んでしまう、といった問題がありました。そこで近年は充電ドックに掃除機を戻すだけで本体のゴミが自動で吸い上げられ、ゴミ捨ての頻度を1ヶ月以上に1回で済ませられる“ゴミ収集機能付き充電ドック”を採用したものが人気ですね」。

▲捨てる時にホコリが舞わない紙パック

また上記のホコリ舞い散り問題を受け、近年はコードレスでも紙パック式の人気が高まっています。「ゴミを長期間貯められる」「捨てる際は紙パックを捨てるだけなのでお手入れが簡単」というのが、その理由。
「従来、紙パックはゴミが溜まると吸引力が落ちやすいため、コードレスでの採用は難しかったのですが、近年はゴミがある程度溜まっても吸引力が落ちない技術により、実現しています。さらに掃除機のヘッドのローラーには、毛が絡まりやすい問題がありますが、近年はそもそも毛が絡まない、毛が絡まってもスルスル取れて吸い込まれる、といったタイプも多数登場し、お手入れの手間を省いてくれています」とのこと。

ロボット掃除機も相変わらず人気で、最新モデルには「水拭き機能」が付いているものも!「充電ドックでゴミを吸い上げた後、モップを洗って乾燥まで行ってくれるものがトレンドとなっており、こちらも数回に1回、タンクの水を給排水する以外、お手入れの手間が少ないものが増えています」と田中さん。そもそも自動で移動して掃除してくれる上に、お手入れの手間まで少なくなっているなんて、まさに忙しい人の味方です。

掃除機を購入する際のポイント

コードレス掃除機のゴミ自動収集機能付き充電ドックはとても便利ですが、ドックにゴミが溜まるため、最終的にはドックのお手入れが必要です。ドックに紙パックを使用していないタイプの掃除機は、頻度が少ないとはいえお手入れ時にホコリが舞い散り、中にはお手入れが複雑なものもあり、「こんなに手間がかかるのは本末転倒」と思ってしまうことがあるかも…。ドックのお手入れが簡単なものを選ぶようにしましょう。

▲〈パナソニック〉セパレート型コードレススティック掃除機

またコードレス掃除機やロボット掃除機は、リビングなど使いやすい場所に設置しておくのがベター。「デザインがおしゃれなものなら、そのまま置いていても違和感はないですし、隠したい場合も、使いやすい場所に収納を設置すると便利でしょう」というアドバイスをいただきました。

上記を踏まえ、田中さんおすすめの“お手入れしやすい”掃除機を3つご紹介します。

日立グローバルライフソリューションズ「かるパックスティック」

▲軽さとお手入れしやすさを両立した日立もコードレス掃除機 実勢価格PKV-BK50P 71,280円(画像提供/日立グローバルライフソリューションズ)

標準質量1.4kgと軽量ながら、パワフルな吸引力を実現した紙パック式コードレス。自走式なので軽い力で掃除でき、ヘッドに搭載した「3方向ごみくっきりライト」がゴミを見やすく浮かび上がらせます。

▲大きく広がる紙パックを採用し、ゴミがある程度溜まっても吸引力も落ちにくい機構を採用(画像提供/日立グローバルライフソリューションズ)

大容量の紙パックには約4か月分のゴミが溜められるほか、紙パック交換時は本体から紙パックを抜き出しながら吸込口をシールで止められるので、ホコリの舞い散りを気にすることなく捨てられるのは嬉しい限り。

▲「からまんブラシ」を搭載しているもの(左)と、未搭載のもの(右)(画像提供/日立グローバルライフソリューションズ)

ヘッドのブラシは先端をループ状にすることで、髪の毛などがからまりにくくなる「からまんブラシ」を採用し、お手入れの手間を低減してくれます。

田中さん「日立のコードレス掃除機は吸引力がしっかりあるうえ、小回りが効くので家具周りなどもスムーズに掃除できるなど、取りまわしやすさに配慮されているので、高い人気を誇ります。紙パックには4ヶ月分ものゴミが溜められるので、サイクロン式のように毎回ゴミを捨てる必要がないのはメリット。スッキリしたデザインも魅力です」。

〈パナソニック〉セパレート型コードレススティック掃除機

▲「クリーンドック」を採用することで本体のダストボックスのコンパクト化を実現し、スリムになったMC-NX700K  63,360円 (画像提供/パナソニック)

本体を充電ドックに戻すと自動でゴミを収集する「クリーンドック」を搭載しているため、掃除のたびにゴミを捨てる必要なし!ドック内は紙パック式で、紙パックの交換も3.5ヶ月に1回でOKです。しかもドック内には除菌・脱臭効果が期待できる同社独自のイオン「ナノイーX」を充満させているので、ニオイを抑えて衛生的に保てるメリットも。
運転時間も長く、ロングモードで70分掃除できるので、充電切れを気にせず使えます。ヘッドには、円錐型の2本のブラシが搭載され、髪の毛が絡まっても中心に集まってそのまま吸い込まれます。

▲ワントーンでまとめたすっきりしたデザインは、白い壁などに前に置いても目立ちにくく、スタイリッシュな印象です。(画像提供/パナソニック)

田中さん「コードレスでは早いうちから「クリーンドック」や「からまないブラシ」を搭載するなど、〈パナソニック〉は常に課題解決にいち早く取り組んでいるイメージです。
私が特に気に入っているのが、他社にはない「ナノイーX」によるゴミの除菌・脱臭。ゴミを溜めておけるとはいえ、クリーンボックス自体が臭う可能性もあります。掃除機のアレルゲンが気になる人におすすめしたい1台です」。

▲「からまないブラシ」で髪の毛やペットの毛などのからみが激減。面倒だったノズルのお手入れが楽になります。(画像提供/パナソニック)

〈シロカ〉紙パック式コードレススティッククリーナー「らくらクリーナー」

▲モーターユニットの位置を上と下で変えられます。24,860円(画像提供/シロカ)

モーターユニットの位置を組み替えられ、下重心で手元を軽くしたり、上重心で小回りを効かせたりするなど、使い方も自在なコードレスです。紙パック式ながら、ゴミが溜まっても吸引力がほとんど落ちず、パワフルな吸引力を持続します。しかも紙パックの交換頻度は1か月に1回程度で、捨てるときはホルダーのレバーをつまむだけで外れるため、手を汚さずに捨てられます。

▲本体からホルダーごと取り外し、ゴミ箱の上でレバーをつまめばワンタッチ。紙パックが外れてそのまま捨てることができるので、とても衛生的です(画像提供/シロカ)

田中さん「コードレス掃除機は、モーターユニットの位置で使用感が変わってきます。それぞれメリットがありますが、本製品は1台でどちらの使い方もできるのがユニーク。スッキリしたデザインでインテリアに違和感なくなじみ、価格も手頃なのも魅力です。日常的な掃除にはこれ1本でOKです!」。

▲トルクが強いDCブラシレスモーターと、ゴミを吸い込みやすい「吸い込み口の形状」、ゴミをまっすぐ上に吸い上げる「集じん経路」の3 つの要素により、パワフルな集じん力を実現。掃除場所に関わらずゴミをしっかりと吸い取ることができます。(画像提供/シロカ)

取材ライターのつぶやき

かつて、スティック掃除機界に革命を起こした〈ダイソン〉でコードレス掃除機の素晴らしさを実感して以来、私はスティック掃除機一択。現在はドッグにゴミを溜めてくれるタイプを使用中ですが、ゴミ捨てと充電がすごくラク!月1回程度のドッグのお手入れも許容範囲なので満足しています。今回の取材で、「自分が一番、どこでラクをしたいのか」を見極めることが、毎日の掃除のストレスを減らす近道だと、つくづく感じています。

 

今回のSpecialist 田中真紀子(たなかまきこ) さん

最新家電の情報をいち早く入手し、雑誌やウェブなどで紹介している家電ライター。
今まで執筆に携わった家電数は1500近くにおよび、最新家電をストックする部屋もある自宅には、常時300を超える家電を所持。実生活で使用しながら主婦目線で執筆し、家電の魅力を幅広く伝えている。
メディアやメーカーからの取材・監修に加え、専門家としての記事監修、企業コンサルタント、アドバイザー業務もこなしている。
TikTok「家電のまきこさん」も定期更新中。


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