ブロッコリーの栽培方法のコツをご紹介！ブロッコリーは栄養も豊富で、食卓だけでなくお弁当にも大活躍です。
ここではお手軽にプランターでの栽培方法をご紹介します。
苗からなら家庭菜園でも意外と簡単！追肥や収穫のタイミングも解説します。

ブロッコリーの基本情報

学名：Brassica oleracea L.var.itarica Plen
英名：broccoli、Sprouting broccoli、Italian broccoli
科名：アブラナ科
属名：アブラナ属
原産国：地中海沿岸

ブロッコリーはアブラナ科の1年草で、独特の食感のつぶは「花蕾（からい）」と呼ばれる花の蕾です。 つぶの一つひとつが蕾で、収穫せずに育てるとたくさんの黄色い花を咲かせます。

ブロッコリーは緑黄色野菜に分類され、栄養がとっても豊富。 βカロテンやビタミンC、葉酸も豊富に含まれており、美容と健康に良いとされています。

▲ブロッコリーの花

ブロッコリーの栽培スケジュール

種まき期：2月、7月-8月中旬
植え付け期：3月末-4月、8月中旬-9月初旬
収穫期（頂花蕾）：5月-6月中旬、11月-12月
収穫期（側花蕾、葉）：1-3月、11月-12月

種まき期

種まきの適期は2月～3月中旬の春まき、そして7月〜8月中旬までの夏まきと2回あります。

この2回のうち、ブロッコリーは秋～冬にかけて収穫する夏まきが主流となっています。

これは収穫期に気温が高い春まきの場合、生育適温を超えてしまい側花蕾(そくからい)の収穫が難しくなってしまうことと、アオムシなど病害虫の被害を受けやすいためです。

ブロッコリーは低温にさらされることで糖度が高くなり美味しく育ちます。このため、夏まきのほうがよりおいしく収穫できるというメリットがあります。

種まきをする際は、ポットに直径3㎝、深さ1㎝程度の穴をあけ３～４個の種をまきましょう。
発芽後、適宜間引きをしていき、本葉2枚になるまでに1本立ちにし、これを移植苗としプランターに植え付けていきます。

植え付け期

初心者の方は苗からの栽培の方が簡単でおすすめです。

植え付け期は春頃の3月下旬～4月上旬、そして夏から秋にかけての8月中旬～9月中の2回となっています。
苗を選ぶ時は、茎が太く葉の緑が濃いしっかりしたものを選びましょう。また、アブラムシなどの害虫が付いていないかどうかも重要です。

収穫期

ブロッコリーの収穫は春まきは6月頃、夏まきは10月下旬～12月中旬で、花蕾が10㎝～15㎝になったころが適期です。

花蕾は成長が早いので、収穫適期を逃さないよう注意しましょう。
適期を逃すと、蕾同士に隙間ができて食味が落ちてしまいます。

ブロッコリーに適した環境

日当たり・置き場所

ブロッコリーの生育に適した気温は15℃～20℃と言われており、日当たりのよい場所を好みます。
半日蔭の場所でも生育しますが、日光が十分に当たらない環境では生育がゆっくりとなります。

プランターでの栽培なら移動も簡単ですので、可能な限り日当たりのよい場所に置くとよいでしょう。また、ブロッコリーは湿度に弱い野菜です。病害虫を防ぐためにも、風通しの良い場所に置くように意識しましょう。

土づくり

ブロッコリーを栽培する際には、市販の培養土を使うと簡単です。
家庭菜園初心者の方は、培養土を使うとお手軽で失敗なく栽培を楽しむことができおすすめですよ。

適したプランター

プランターでブロッコリーを育てる場合、水やりのことも考えて培養土の量は3~5㎝にします。
プランターは20L程度の大きめのプランターが便利です。
種まき、あるいは定植の2週間前には土づくりを終わらせておくようにしましょう。

ブロッコリーの育て方

種まき

ブロッコリー種まきをする際は、ポットに直径3㎝、深さ1㎝程度の穴をあけ３～４個の種をまきましょう。
発芽後、適宜間引きをしていき、本葉2枚になるまでに1本立ちにしこれを移植苗としプランターに植え付けていきます。

植え付け

育苗ができたら植え付けを行います。種から育てる方法もありますが、家庭菜園初心者には苗から育てた方が挑戦しやすいです。

1．ポリポットサイズの植え穴をあける（20cm以上間隔をあける）
2．ポットから優しく取り出し、穴に植える
3．用土を根の周りにかけ、手で優しくおさえる

幼苗は害虫にも弱いため、寒冷紗（かんれいしゃ：粗めに織られた布）などで守ることをおすすめします。
また、植え付け直後は根が安定しないため、風で煽られて倒れてしまう可能性があります。心配な方は支柱を立てて、苗を支えてあげてください。

初心者はプランターで苗から栽培

▲ブロッコリーの苗

苗を選ぶポイントブロッコリー栽培は種からも育てることは可能ですが、家庭菜園初心者の方は苗から育てる「育苗」をお勧めします。

苗は茎が太く緑色が濃いものを選びましょう。

プランターを選ぶポイント

プランターは20Ｌ程度のもので2株育てることができます。これを基準に、何株栽培したいのかによってプランターの大きさや数を調整しましょう。

また、ブロッコリーは露地栽培（ろじさいばい：温室やビニルハウスを使わない栽培方法）でも育てる事ができます。その場合は少し高めの畝をつくり、株間を40cmほど確保して直播しましょう。

ブロッコリー栽培のポイント

水やり

ブロッコリーの植え付けの直後は、特にしっかりと水をあげます。
根が乾燥してしまわないように、植え付けから1週間くらいはたっぷりと水やりをしましょう。

根が定着したあとは、土が乾燥したら水やりをする程度でＯＫ。湿度に弱い野菜ですので、水やりのし過ぎには注意しましょう。

肥料

追肥のタイミングは、植え付けから2～3週間後が目安です。
プランター栽培では、化成肥料10ｇを培養土に混ぜ、株もとへと与えます。
追肥後は、根に土をかけてあげる「土寄せ」を行いましょう。
最初の追肥の後も、２～３週間おきに花蕾ができるまで同じように追肥を行います。

花蕾ができたら、最期の追肥です。この追肥の際は、株もとから離れたところに化成肥料をまぜた用土を撒き、新しい用土で土寄せをしましょう。

病害虫

ブロッコリーの外注として有名なのはアブラムシ。
害虫をシャットアウトするために、防虫ネットを張って害虫の侵入を防ぎ野菜を守りましょう。
あらかじめ防虫ネットがついているプランターを選ぶと設置もラクですよ。

ブロッコリーの収穫方法

ブロッコリーは蕾の集合花蕾を収穫

スーパーで良く見るブロッコリーは「頂花蕾（ちょうからい）」と呼ばれる部分で、株の中心にできる蕾のことです。

この頂花蕾が10~15㎝になったころがブロッコリーの収穫時期。

花蕾（からい）の下10㎝あたり、包丁などを使って切り落とします。

時期が過ぎると、蕾同士に隙間ができて食味が落ちたり、花が咲いたりしてしまいます。適期を逃さず蕾がきゅっとしまりがあるうちに収穫してしまいましょう。

頂花蕾を収穫後、わき芽として側枝から成長する花蕾を「側花蕾（そくからい）」といいます。

この側花蕾も、頂花蕾同様食べることができます。
側花蕾で2回目の収穫を目指す場合は、冬になって寒くなる時期より前に頂花蕾を収穫をして、わき芽を成長させるのがポイントです。

ブロッコリーの葉は食べられる？

ブロッコリーの葉を捨ててしまってはもったいない！？
ブロッコリーの葉は花蕾と同様に食物繊維も豊富で栄養満点なんです！
様々なレシピも紹介されているのでぜひ葉も調理してみてくださいね。

ブロッコリーが大きくならない！その原因とは！？

ブロッコリーが大きくならない原因として考えられるのは主に４つ。

①日当たりを確認！

一つ目は日当たりが不十分であることです。
日に当たりにくい場所にプランターを設置している場合は、日当たりの良い場所へ移動することで株が大きく育つようになるかもしれませんので試してみましょう。

②肥料不足かも？

2つ目は、肥料が不足していることです。
ブロッコリーは肥料を多く必要とする野菜です。
追肥が十分かどうかを確認してみましょう。

③根の発育不足？

3つ目は、根の発育が不十分であることです。
プランターの容量が小さく、株同士が隣接しすぎていると十分に根が張れず、花蕾の成長が阻害されてしまいます。
株間は40㎝～45㎝程度をとるようにしましょう。

④害虫を駆除しよう！

4つ目は害虫により成長が阻害されている場合です。
ブロッコリーはアオムシやアブラムシなどの害虫がつきやすい野菜です。
数が少ない場合は取り除き、数が多い場合は早めに野菜用の殺虫スプレーを使用するなどして対処しましょう。

コツをつかんで楽しくブロッコリー栽培を

ポイントを押さえれば家庭菜園初心者の方でも美味しいブロッコリーを作ることができます。
自分の作った野菜が食卓に並ぶと思うとわくわくしますね。

ぜひ挑戦してみましょう！