料理やドリンクなどに香りつけとして幅広く用いられるローズマリー。
苗が鉢植えの状態で販売されているため、室内栽培できるほか、挿し木でも簡単に増やせます。今回は土や肥料、水などの栽培方法をまとめました。
ローズマリーの基本情報

根は立性、匍匐(ほふく)性に分類されるハーブであり、花や葉に独特の香りがあるのが特徴的です。
育てやすく、1年を通して収穫の出来るローズマリーは、ガーデニング初心者におすすめのハーブです。ローズマリーは消臭効果だけではなく、アレルギーやアンチエイジングにも嬉しい効果があるといわれています。

ローズマリーの育て方

ローズマリーの栽培スケジュール植えつけ期:春(4月~5月)か秋(9月下旬~11月中旬)
剪定時期:4月~10月(特に梅雨・夏場)
開花期:11月~5月(種類・環境による)
収穫期:4月~11月(冬も控えめなら可能)
ローズマリーを植え付けるタイミングは、発芽適温が20~25度なため、温かい時期に行います。
真夏、真冬は必ず避けてください。
また、選定や挿し木は生育適温の20~25℃くらい、5月~10月ごろに行うとよいでしょう。
ローズマリーの栽培に適した環境
ローズマリーは真夏の直射日光を浴びても大丈夫なほど、日当たりのよい場所を好みます。
半日陰でもよいですが、元気な株に生育するにはできるだけ日が当たる乾燥しやすいところに置きましょう。
室内で育てるなら、移動させやすく水はけのよい鉢植えがおすすめです。
また、乾燥には強いですが湿気が大の苦手なため、風通しをよくすることも大切です。
屋外の場合は梅雨の時期は雨が当たらない屋根の下に移動させます。
冬はある程度の防寒性はありますが、雪の降る地域では防寒対策が必要です。
そのため、寒くなってきたら室内に入れて越冬させましょう。
水やり
土の表面が乾いて2~3日を過ぎた頃に、葉に水がかからないようたっぷりと水を与えましょう。
霧吹きは、過湿の原因となるため必要ありません。
冬は乾燥ぎみに管理しますが、完全に水を切らしてしまうと、葉がポロポロと落ちて枯れてしまいます。
鉢植えの場合、日が高くなる前~午前中に水やりを行います。
苗を地植えにした場合、定植時にたっぷり水やりを行います。苗が根付いたら、基本的には水やりは必要ありません。
ローズマリーの増やし方(挿し木)
挿し木とは、株の一部を切り取り、発根させて増やす方法を言います。
ローズマリーは、収穫した茎を利用した挿し木という方法で簡単に増やすことが可能です。
挿し木で一番大切なポイントは、根っこを生やすこと。根っこが生えてこないと、栄養がいかずに枯れてしまいます。

ローズマリーの挿し木の方法
挿し木に適した時期として、春~初夏、秋が最適です。
①挿し木にするローズマリーの枝を、先端から10~15cmほどカットする
②土に挿す部分の葉を摘み取る
③挿し木用のローズマリーの枝を1時間以上、水に浸す
④直射日光の当たらない風通しの良い場所の無菌の土に挿す
植え終わったら、たっぷり水やりを行いましょう。1ヶ月ほどすると、発根します。
ローズマリーの剪定方法

ローズマリーは、過湿が苦手です。梅雨・夏場には、風通しを良くするために剪定をこまめに行う必要があります。
育っていくにつれ、脇芽が茂り株の内側が混み合います。混み合っている部分は、蒸れ予防のために思い切って剪定しても大丈夫。
内側で重なっている茎からカットしていきましょう。
剪定した枝は、料理など別な使いかたをすることができます。
ローズマリーが枯れる原因とは?
丈夫なローズマリーも枯れてしまうことがあります。
葉や茎が変色して枯れ始めたら、いくつかの原因が考えられるでしょう。
・水の与えすぎで根腐れを起こす
・鉢が狭くなり根詰まりを起こす
・葉や茎が茂りすぎて根に元気がない
・病気や害虫の被害
水の与えすぎによる根腐れは植え替えすることである程度改善できます。
根詰まりも株が大きく成長して根が広がるスペースがないために起こるので、すぐに大きな鉢に植え替えしましょう。
ドライローズマリーの作り方

ドライローズマリーなら、季節を問わずいつでも楽しめます。 まずは切り取ったローズマリーを乾燥させましょう。
1:ザルなどを使い、ローズマリーを水洗いします。
2:水をしっかり切り、大きな枝からは外して、キッチンペーパーの上に並べます。
3:600wの電子レンジで2分~2分半ほど加熱しましょう。手で枝を握ると乾燥した葉がパラパラと落ちます。
4:枝から落ちない葉は乾燥が足りないので、10秒ずつ加熱して様子をみましょう。
5:粗熱が取れたら完成です。
乾燥させたローズマリーは乾燥剤と一緒に、密閉できる容器や袋に入れておきましょう。数ヶ月日持ちします。
小さじ1杯程度のドライローズマリーを、ティーポットに入れて5〜7分ほど蒸らすと、ドライローズマリーティーの完成。
甘さが欲しいときはハチミツを加えて。

ローズマリーの栽培でガーデニングを満喫しよう!

鑑賞用としてはもちろんのこと、料理からリース、香水の材料など用途が幅広いローズマリー。
丈夫で室内で生育しやすいため、初心者も気軽に鉢植えを楽しめます。
自分でローズマリーを育ててみてはいかがでしょうか。

