気温が暖かくなる春から夏にかけて、家庭菜園を楽しむ方も多いのではないでしょうか。
トマトやキュウリなどの夏野菜は難易度がそう高くなく、プランターでも栽培しやすいのが特徴的。そこで今回はおすすめの夏野菜や土作りなど、初心者でも上手に育てる方法をまとめました。
夏野菜栽培のコツ・ポイント

水不足・高温に注意
日もよく照り、ぐんぐんと植物が成長する季節である夏ですが、その分土は乾燥しやすく、植物も活発に水分を吸収するため、水切れになりやすいです。
水やりは土の状態をよく見ながら、こまめにあげるよう気を付けましょう。
病害虫に注意
暖かくなってくると、害虫も活発になってきます。
特にアブラムシやハダニなどには、気を付けましょう。
植物が成長して葉が密集してくると、過湿になりやすく害虫が寄ってくるので、適度に間引きや選定を行い、風通しを良くしておきましょう。
夏野菜はビタミンCやビタミンEなどを多く含み、夏バテ予防や食欲増進の効果が期待できます。
育てやすいものが多く、土や水やりなど基本的な管理さえ気をつければ、家庭菜園初心者の方でもプランターで簡単に育てることができます。
初心者でもおすすめの夏野菜10選をご紹介します!
トマト

トマトの植付けと収穫時期
植付け時期:4月下旬~5月中旬
収穫時期:7月~8月
育て方のポイント
トマトの生育適温は25~30℃なので、暖かくなってから植付けましょう。
苗は茎がしっかりとしたものを選んでください。
植え付けの2週間前ほどに、水はけのよい土に元肥を混ぜ込んで土づくりをしておき、苗を植付けます。
苗が10cmほどに育ったら、支柱を立てて誘引するようにしましょう。
大きく育ったら脇芽(茎の葉の付け根(節)から出る芽のこと)はすべて取り除き、主枝の先端も摘み取りましょう。
主枝1本にすると果実が大きく育ちます。
植え付けから1か月後から、2,3週間おきに追肥を与え、尻腐れ症(黒く変色する現象)を防ぐため、尻腐れ予防スプレーを使ってください。
ピーマン

ピーマンの植付けと収穫時期
植付け時期:4月下旬~5月中旬
収穫時期:6月~11月
育て方のポイント
初心者は簡単に管理しやすいプランター栽培がおすすめです。
だいたい10号鉢に1株を目安にするとよいでしょう。
苗の植付け前に苦土石灰と堆肥や緩効性化成肥料を混ぜ込んで、土作りしておきましょう。
根元を時々、ほぐしてあげると通気のよい環境を好むので、生育がぐんとよくなります。
最初に出てきたわき芽は、勢いのよい左右2本だけを残してください。
3本仕立てにして、支柱を立てて育てましょう。
収穫は、実の長さが6,7cmに育ったものから順に摘み取ってください。
追肥は収穫開始後2週間に1度を目安に行っていくとよいでしょう。
枝豆

枝豆の植付けと収穫時期
植付け時期:5月下旬
収穫時期:7月中旬~8月上旬
育て方のポイント
枝豆をプランター栽培する場合、培養土で育てます。
乾燥に弱いので、土の表面が乾いたら水をたっぷり与えてください。
特に枝豆の莢(さや:種子を包む外皮)が膨らんでくるころは水やりを欠かさないことが大切です。
マメ科の植物はあまり肥料を必要としませんが、花が咲いて実が大きくなる時期は追肥しましょう。
実を増やすために本葉が4~5枚付いたら、摘芯してください。
きゅうり

きゅうりの植付けと収穫時期
植付け時期:4月下旬~5月上旬
収穫時期:6月~8月中旬
育て方のポイント
水はけのよい培養土に元肥を混ぜ込み、苗を植付けます。
きゅうりのツルが伸びてきた時のために絡ませる支柱も立てましょう。
親ヅルを柱の高さで5~6節ぐらいまで脇芽を摘み取り摘芯します。
1カ月に1回、追肥を与えることも大切です。
実は黄色い花が咲いてから10日程で収穫できるまでに育ちます。
ゴーヤ

ゴーヤの植付けと収穫時期
植付け期:4月中旬~6月初旬
収穫期:7月初旬~10月初旬
育て方のポイント
元肥を混ぜ合わせた培養土に苗を30㎝間隔で植付けます。支柱を立てて、ツルが伸びた時の準備をしましょう。葉が6~7枚出たら、親ヅルを切って、摘心してください。後から子ヅルが3~4本のびて広がります。
小さい黄色の花が咲きますが、最初に雄花が咲き、続いて雌花が別々に咲きます。雌花のつけ根には小さな実のふくらみが付いており、生育と共に大きくなります。
オクラ

オクラの植付けと収穫時期
植付け期:5月
収穫期:7月~10月上旬
育て方のポイント
高温を好む野菜なので、気温が充分に上がってから植付けしましょう。
プランターで栽培する際は必ず元肥をすき込んで、土作りします。
最初は生長がゆっくりですが、開花してから実が付き始めると、どんどん大きく育ちます。
肥料を多く必要とするので、実が付いてきたら追肥を欠かさないようにしてください。
ナス

ナスの植付けと収穫時期
植付け時期:4月下旬~5月中旬
収穫時期:6月~10月
育て方のポイント
水はけのよい土に元肥を混ぜ込んで土づくりをしておきます。
苗の根を崩さないよう植付けながら、支柱を添えましょう。
最初の花が咲いたら、その下の脇芽を2つ残し、後は摘み取ってください。
植え付けてから3週間後に固形肥料を追肥として、1カ月に1回、液体肥料を1週間に1回の目安で与えてください。
実つきをよくするために、肥料をたっぷり施すことが大事です。
シソ

シソの植付けと収穫時期
植付け時期:5月~6月
収穫時期:6月~8月
育て方のポイント
保肥性と保水力を高めるため、腐葉土や堆肥など有機質や緩効性の化成肥料を混ぜ込んで土をつくります。
1週間に1度の割合で液体肥料を水代わりに与えると香りのよい葉が収穫できます。
夏の暑さに強く丈夫に育ちますが、水切れすると葉が傷みやすくなるので注意しましょう。
植えるときは、15~30cmの間隔を開けて植え、本葉が2~3枚になったら二本だちにします。
本葉が10枚以上になったら収穫時期。
下の葉から順に収穫していきましょう。
かぼちゃ

かぼちゃの植付けと収穫時期
植付け時期:5月~6月
収穫時期:6月~8月
育て方のポイント
プランター栽培であれば、ベランダでも簡単に育てることができます。プランターのサイズは、標準タイプの60cm程度以上のものがおすすめです。 大型品種のかぼちゃであれば、1株ごとに1つの植木鉢を利用すると良いでしょう。
かぼちゃは乾燥に強いですが、プランターで育てる場合は土の表面が乾いてきたら水やりしてください。
植付ける時の肥料は控えめにし、2~3個目の実ができたときに追肥するのがポイントです。
ズッキーニ

ズッキーニの植付けと収穫時期
植付け時期:4月~6月
収穫時期:6月~8月
育て方のポイント
ズッキーニは水はけのよい土を好むので、プランターの底に鉢底石を敷くのがポイントです。
苦土石灰を混ぜ込んだ土に苗の根をほぐさないように植付けていきます。
水をしっかり与えて乾燥を防ぎ、本葉が1~2枚になったら1株に間引きしてください。
肥料は植え付けてから15~30日後に1回、収穫が始まったころに1回与えると実つきがよくなります。
実の大きさが大体20~30cmになってきたら、収穫しましょう。

