「お盆」とは、先祖の霊をお迎えし、もてなす信仰行事です(行事については前回のコラムで紹介しています。詳しくはこちらへ)。
お盆の料理は地域によって特色がありますが、仏教の不殺生に基づき、精進料理(肉や魚を使わない料理)を食べることが多いようです。
そこで今回は、暑い夏にピッタリな精進料理を、料理教室を主宰する益元泰江さんに提案してもらいました。
とうもろこしと新生姜のご飯

産地によって異なりますが、7〜8月に旬を迎える「とうもろこし」と、夏に最盛期を迎える「新生姜」を使った夏の炊き込みご飯です。とうもろこしの甘みと、新生姜の爽やかな風味が口一杯に広がる幸せな一杯です。
材料 (4〜5人分)
とうもろこし…1本
米…2カップ
水…2と1/4カップ
新生姜…1かけ
塩…小さじ1
油…少々
作り方
(1)米を洗い、ザルにあげておく。
(2)とうもろこしは皮をむいて半分の長さで切る。まな板に立てて上から包丁で実をこそぎ取る。
(3)新生姜は皮付きのまま、細かくみじん切りにする(新生姜は水分が多くて辛味もマイルド。皮も薄くて柔らかいので剥かずに使います)。
(4)炊飯器に米、塩、水、刻んだ新生姜、油を少々、とうもろこしの実と芯をのせて炊く。
<POINT>
油の量はお好みで(たらり、程度)。油を加えることで、パサつきを抑え、つや良く仕上がります。

<POINT>
とうもろこしの芯を一緒に炊くと、旨味と香りがプラスされます。炊き上がったら芯は取り出してください。
夏の煮物辛子風味

やさしい味わいの煮物に、美味しさを引き出すためのひと工夫。辛子は加熱するとツンとした辛味は消え、爽やかな香りが印象的なさっぱりとした仕上がりに。食欲が落ちてしまう夏にぴったりの煮物です。
材料 (4〜5人分)
レンコン…200g(1節)
ニンジン…100g(1本)
白こんにゃく…1枚
干しシイタケ…3枚(生シイタケでもO K)
ゴボウ…80g(1/2本)
里芋…100g
絹さや…30g
油…大さじ1
【A】
だし…1と1/2カップ
薄口醤油…大さじ2と1/2
砂糖…大さじ1と1/2
練り辛子…大さじ2
作り方
(1) 野菜とこんにゃくは食べやすい大きさに切り、こんにゃくは茹ででおく。
(2)鍋に油を入れ、干しシイタケ、ゴボウ、こんにゃく、レンコン、ニンジン、里芋の順に軽く炒める。【A】を入れ、野菜に火が通るまで煮る(蓋はしない)。
(3)(2)の煮汁から大さじ2を取り分け、辛子に少しずつ混ぜ、溶いておく。
(4)火を弱め、仕上げに(3)の練り辛子を加え、全体的に煮絡める。お皿に盛り、茹でた絹さやを添える。
<POINT>
里芋は市販の冷凍野菜でもO K。里芋は煮崩れやすいので、最後に入れると形良く仕上がります。白こんにゃくを使うと、辛子の黄色がほんのり映えてキレイです。
水羊羹

喉ごしがよく、やさしい甘さの水羊羹は夏のおやつにぴったり。市販の小豆缶を使うので、茹でる手間が省け、手軽に美味しく作れます。
材料 (4〜5人分)
寒天パウダー…1本(4g)
水…1カップ
砂糖…50g
茹で小豆の缶詰…1缶(400g)
水…1/2カップ
塩…ほんの少し
作り方
(1)鍋に水(1カップ)と寒天パウダーを入れ、混ぜながら火にかけ、沸騰したら火を弱めて、さらに2分ほど絶えず混ぜながら煮る。
(2)砂糖、茹で小豆、水(1/2カップ)、塩をミキサーにかけ、(1)の鍋に入れて混ぜる。
(3)ツヤが出るまで(2)を木ベラで絶えずかき混ぜながら煮る(5分程度)。
(4)火を止め、粗熱が取れたら型に流し、冷蔵庫で冷やす。
(5)冷えたら型から出して適当な大きさに切り、お皿に盛り付ける。
<POINT>
ほんの少し塩を入れて、小豆の風味と甘味を引き立てます。寒天は冷めると固まり始めるので、型に流したら粗熱は水でとり、冷蔵庫でしっかり冷やしましょう。滑らかな口当たりの羊羹に仕上がります。
取材ライターのつぶやき
とうもろこしの極上の甘みと、新生姜の爽やかな風味がアクセントになる炊き込みご飯は、旬が詰まった夏のご馳走。あまりの美味しさに箸が止まりませんでした。また、淡い黄色のベールをまとった煮物も、辛子の風味がとっても爽やか。初体験の味わいでした。
今回のSpecialist 益元泰江(ますもと やすえ) さん

料理研究家・食育指導士・フードコーディネーター・伝統発酵醸師。
野菜をたっぷり使った、経済的で手早くできる料理と、さりげないテーブルセッティングが人気。自宅のキッチンスタジオやカルチャーセンターなどで料理教室を開催。現在は20クラス100名ほどの生徒さんが在籍し、“元気がでる料理教室”として人気です。また、離乳食や料理の写真撮影、イベント等にも関わり、料理を通して「作る楽しさ・食べる喜び」を提案しています。

